Add 機械の党大会

 2005年12月末発売の隔月刊行スニーカーに掲載された短編です。
 前回短編から四ヶ月。今回も変わらず「長編未読の人にも分かりやすいように」というコンセプトで書かれています。毎回毎回自然に(本人はそのつもりですよ? そ、そうなんですよ。信じてください刑事さん←誰だ)各種情報を説明させる展開を考えることがとかく大変です。そこさえ突破できればあとは結構勢いで行けるのですが、そこが何とも……
 あと、この短編の冒頭の、長編一巻にも似た大絶叫、実は当初はもっとやばい、セリフのオンパレードだったのが、編集長チェックで訂正という経緯がありました。今にして思えば、その判断は正しかったのだろうなあ、と思います。某西洋ねずみの絵を無断で使用するどころの騒ぎではないアタッカーでした。

では、以下、登場人物解説です。

 カトウ=ユウヤ
  日本無機人党のお偉いさん。この人は「ある意味エキセントリックで、単なる社会的地位なんかには絶対圧倒されない、イイジマも大人しく言うことを聞く人物」ってのを書きたかったのですが……ページの都合でほぼ解説役になってしまいました。残念です。
 
 タナカ=ユウジ
  前回短編のオオカワ=シンゴに続き、「名前しか出てこないけど、実はかなり重要な位置づけ(なはず)の人」です。まあ、作中でも書かれているとおり、実は脅迫自体が秘書の暴走ですから、ある意味この人も被害者なんですけどね。まあ、まともに考えれば絶対勝てるはずのない議論を受けて立つあたり、トップに立てる器ではなかったのかも知れませんが。

 イイジマ=ハルカ
  短編を読んでいただければすぐ分るかと思いますが、コンセプトは「無機人らしくない無機人その@」です。「少々歪んでいるけど、そのゆがみ方が良い方向に作用している差別主義者」ってところでしょうか。文字通り身体を張って色々動いてくれたので、こちらとしては書いてて楽しかったです。

 シキシマ=ケンジ
  「無機人らしくない無機人そのA」。なぜこんな犯罪に及んだのか、について書けなかったのが、少々心残りです。ただ、「無機人の思考制御を止めた(以前ほど徹底しなくなった)=人間に近づいた」ということであれば十分なのではないかなあ、とも思います。

 暴力団「興正会」の面々
  「宅建のジョー」はお気に入りです。あと、何気にこの事件で一番割を食ったのは、現場指揮官のマミヤ(シキシマに情報を売った人)なのではないかなあ、と思ったりもしてますw アイには優しい素振りを見せていた会長ですが、仲間の裏切りには厳しいと思います。この手の非合法組織は、いざ何かあったとき警察などに頼れません。だからこそ、内部の統制は、特に裏切り者に対しては徹底的に厳しく当たるはずなんですよね。


 

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